次世代(Arrandale)直前をあえて買っておく理由。
まずArrandaleというCPUに判明してる特徴をまとめると、
特徴①:従来はチップセット側にあったグラフィックをCPU側に移動。
(グラフィック(GMCH)までをまとめてArrandaleと言うが、完全に機能統合されるのは次々世代のSandy Bridge)
特徴②:CPUコア毎に電力供給をOFFれる為、アイドリング時はCore 2より省電力。
特徴③:温度を見ながら、アクティヴなコア(グラフックコア含む)を段階的にオーバークロック。
(Turbo Boostと言う。全コア動いててもオーバークロック自体は可能。)
特徴④:2つのCPUコアを、OSには4つに見せるHyper-Threading。(機能自体は現行AtomやPen4にもある)
(特徴③と④が無効にされた下位CPUもラインナップされる。)
となり、Arrandale直前を買っておく理由には、
理由①:モバイル特化の機種が欲しい。
理由②:16:10液晶を確保しておきたい。
理由③:当分XPで使用したい。
理由④:NVIDIAチップセットの場合、Arrandaleだと駆動時間が短くなる。
などが現段階で考えられる。今回はこれら理由を具体的に説明して行く。
最初は理由①のモバイル。
ArrandaleではCPU側にグラフィックが来る分、TDPが上乗せされる。
排熱良好なThinkPad T400sの次期モデルで更に排気口が拡大されてるのは、
CPU2コア+グラフィックを全て同時にTurbo Boostに持ち込む為だろうが、
少なくとも、チップ側にあった熱が単にCPU側に移動するだけという認識のノート開発では駄目だろう。
2010年第2四半期にはCeleronに至るまで、Arrandale系に変わってしまうので、
安直な薄型ノートは軒並み地雷になってしまう可能性もある。
特にCore 2 Solo(TDP5.5W)の様な低発熱・長時間駆動を狙えるCPUは絶滅危惧種であり、
レッツノートLIGHTに魅力を感じる方は最後のチャンスかも知れない。
次は理由②の液晶。
Arrandaleにあわせた筐体変更は、液晶の16:9画面化を更に加速させる。
この比率変更は液晶サイズ(インチ)が同じなら、
縦解像度を削るか、表示サイズ小さくするか、のいずれかであるので歓迎できない。
ThinkPad T400のHigh Nit LEDバックライト液晶は、サムスンパネルながら発色がW700並に良く、
より高解像度を求める声も多いのだが、そもそもこの最大輝度は直射日光を意識したものであり、
より大きな筐体や、表示を小さくしてしまう解像度にまで採用が進むと考える方が不自然で、
寧ろ縦解像度が800⇒768ドットとなってしまわないうちに確保しておくべきかも知れない。
次は理由③のOS絡み。
てか、インテル様でさえ、社内システムのVista導入を見送ってたのかw
逆にWin7は積極導入らしいしイイ加減、ArrandaleにXPの完全サポートを望むのは酷な話だ。
現行据置ThinkPadのRADEON+XPでの不具合騒動は記憶に新しく、
これはRADEONドライバのせいであり、今は解消されてもいるが、
レノボの言う処の動作確認OSってのが所詮、その程度なのかとがっかりしたのも否めない。
まぁArrandaleが成功するか否かは、
CPU部分が32nmプロセスになった事を生かし、
どの程度、Turbo Boostするか(頻度 x クロック、滑らかな遷移)に懸かっており、
これは排熱優秀なノートであるか否かでも変わって来るが、思いの外、有効という事なら、
一気に買い替えも進み、Win7の普及・安定をも即すので、そもそもXPを使い続ける理由すら希薄にしてしまう。
最後に理由④。
AppleがArrandale拒否してるのは、
GMCH無効にしてもリーク電流あるから取っ払えって言ってるのだろう。
グラフィックの無効化自体は、P/X系のインテルチップセットでも代々行われて来ており、
これがCPU側に移った事により駆動時間に影響受けるのは、現行でNVIDIAチップセットを採用している、
DELL Studio XPS 13やMacBook Airなど。
以上、長々と説明して来たが、実際にCore 2機とArrandale機のどちら買うかは、
前者が余程、品薄だったり、今あるPCが危険な状態でない限り、
来年早々、後者のレビューが上がった時点で判断すれば良い話だ。
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